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●英国骨董ハンティングの旅その24


第24回 実際の買い付け現場を再現する。その3
(2001年・コミュニケ53号掲載)

 イギリスでの買い付けは、私の場合ランカシャーおよびヨークシャーが中心ですが、最寄りの空港といえばマンチェスター空港になります。イギリスまでの航空運賃は大韓航空が一番安いようですが、(私の経験では)残念ながら大韓航空はロンドン(ヒースロー空港)にしか乗り入れていませんので、ロンドンからマンチェスターまで国内線(ドメスティック)を使うとかえって割高になります。そこでいつも私は、KLMを使っています。KLMですと、オランダのスキポール空港経由でマンチェスターに入ることができます。

 マンチェスターに到着すると、いつものようにジャックが車で迎えに来てくれています。たいていはこのままジャックの家へ向かって車を走らせるのですが、今回は彼の家が内装工事中でホームステイができないため、彼の友人の経営しているホテルに格安で泊めてもらうことになりました。

 凍てつくような寒さの中、車を走らせていると、公道の脇に建っているスタークハウスホテルという看板が目につきます。ここを右に曲がると、乗用車が2台はすれ違えないほどの細い道が緩やかに右へカーブしています。路の所々には車がスピードを出さないよう、わざと凹凸が作ってあり、200メートルほどゆっくり進むと、石造りの2階建ての建物の前に出てきました。

 この古色蒼然とした建物は、およそ250年前に建てられたもので、現在のオーナーの先祖が、この辺り一帯の大地主だった頃、地域の人々からスタークハウスと呼ばれていたものをホテルに作り変えたもので、名前もそれに由来するわけです。

 駐車場から石造りの門を入り、両側が芝生の石畳を進むと玄関に出ます。重い板戸を開けるとフロントで、一歩足を踏み入れるとラウンジには暖炉があり、パチパチと薪が燃え盛っています。暖炉の前の革張りのソファーに腰を降ろし、冷えた体を暖めていると、時差ボケの疲れから眠気を催してきます。

 チェックインを済ませ、フロント脇の回り階段をギシギシいわせて上がって行くと、2階(ご存じと思うがイギリス英語で言うファーストフロアー)は寝室になります。

 翌朝、1階(グランドフロアー)の食堂で軽い朝食をしていると、どこから侵入したのか1羽のコマドリが食堂の中を飛び回っており、客の床に落としたパンくずを啄んでいました。

 9時にジャックがホテルまで来てくれて、買い付けの1日目が始まりました。まず最初の仕事は、取引銀行へ行くことからです。銀行では私の送金が、無事に自分の口座に入金となっているか、現在の残高を確認します。それから多少の現金を小切手を切って引き出します。これはサンデーマーケット等の小さなショップでは、小切手では買い物を断られることが多いため、常に幾らかの現金を持ち歩いていることが肝要だからです。特に今回は、息子のサインも銀行に登録をして、小切手を息子も切れるように頼むことにしました。

 イギリスでは日本のように持参人払いの小切手ではなく、必ず記名式になっています。また、銀行によっては、当座預金でも利息を付けてくれます。ちなみにヨークシャー銀行は1%の利息を付けてくれます。(参考までに定期預金は年利6%です)
このエッセイは10年以上前に書き上げたものですので、現在の状況と違う点があるかも知れませんがご了承下さい。

Stirk House Hotelの写真
Stirk House Hotel (トリップアドバイザー提供)
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